SDGsと素材の関係性 サステナブル素材について知ろう!

SDGsと素材の関係

地球環境に生きる私たちにとって、SDGsはひとりひとりが意識すべき目標です。そして近年、製造業界は素材のレベルでもSDGsの目標達成に向けてさまざまな取り組みを行なっています。

そこで今回の記事では、サステナブル素材について解説していきます。SDGsと素材の関係性から、より具体的にサステナブル素材にはどんな種類があるのかまで説明していますので、是非参考にしてみてください。

SDGs達成と素材の関係性

2015年9月の国連サミットで採択された「SDGs」は、2030年までに持続可能なより良い世界を目指す国際目標です。「貧困をなくそう」「つくる責任 つかう責任」「海の豊かさを守ろう」など17のゴールを設定しており、社会全体で取り組むべき課題となっています。

そして多くの企業でSDGsが意識される中、製造業界において素材からSDGsを意識する動きに注目が集まっています。

中でも、特にSDGsにおける課題が多いとされているのがファッションをめぐる「大量生産・大量消費・大量廃棄」です。「ファストファッション」と言われるように、低価格の商品をシーズンごとに購入・処分する流れが問題視されています。

サステナブル素材とは?

このようにSDGs達成を目指す時代の要請により、近年注目されているのが「サステナブル素材」です。

サステナブル素材とは、原料が商品となり、利用され、廃棄物になる過程全体において、環境や社会課題に配慮がなされた「持続可能な(=サステナブル)」素材です。地球の資源は有限であり、現在の人間活動を続ければやがて地球環境に限界が訪れてしまいます。同様に、社会課題を無視した経済活動も長くは続けられません。持続可能な社会を、製品を作る際の素材のレベルから考えるためのポイントが「サステナブル素材」なのです。

SDGs達成に寄与する素材

サステナブル素材

天然繊維

人工的に作られた化学繊維に対し、自然界に存在する原材料から作られたものを天然繊維と言います。繊維として製造される際に化学物質を用いていないため、環境に優しい素材とされています。例として挙げられるのが、オーガニックコットンやバイオマス素材などです。

オーガニックコットンは、農薬や殺虫剤などの化学薬品を用いず、環境や安全性に配慮した有機栽培によって生産された綿です。通常の綿は大量の水を使用する必要があることから環境負荷が高い素材として知られていますが、オーガニックコットンは通常の綿と比べて水の消費量を削減できます。ただし、商品によってはオーガニックコットンであっても、染色に化学染料を使っているために、土壌への影響が懸念されるものもあります。

また、動植物を原料とし再生可能な有機資源をバイオマス素材と言い、最近ではレジ袋などにも使用されています。特に植物由来のバイオマス素材の場合、光合成を通して二酸化炭素の吸収を行うことができるため、生産過程の全体を通して見た時に温室効果ガスの排出量を削減できるのが特徴です。

リサイクル素材

リサイクル素材とは、本来であれば廃棄されるはずの資源をリサイクルして作られた素材です。廃棄予定のものを資源として利用するため環境に良いサステナブル素材と言えます。

例えば再生ポリエステル繊維は、従来廃棄されていたポリエステル繊維くずや衣料品を原料として作られた素材です。ポリエステルをはじめとしたプラスチックは石油から作られる場合、温室効果ガスを大量に発生させるのに対し、マテリアルリサイクル工程を経た再生ポリエステル繊維は二酸化炭素排出量を削減できます。また廃棄予定のものを原料とするため、廃棄物の削減にも貢献します。

リサイクル素材の繊維「ECOPET」でSDGsを意識しよう

帝人フロンティアの「ECOPET」は、リサイクルポリエステル繊維です。使用済みペットボトルはマテリアルリサイクルを経て、従来廃棄されていたポリエステル繊維くずや衣料品はケミカルリサイクルを経て、リサイクルポリエステル「ECOPET」に生まれ変わります。「ECOPET」はリサイクル原料を用いることで、石油から原料の製造までに排出される際の二酸化炭素の排出量を削減可能です。さらにそれだけでなく、廃棄されるモノの量を削減し、新たな繊維原料へと有効活用することから、資源循環にもつながる注目すべき素材のひとつでもあります。

衣服は私たちが毎日身につけるものであり、社会への影響ははかり知れません。だからこそサステナブル素材を通して、ファッションとSDGsの両立が可能になる未来を実現させませんか?

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