CO2を削減して温暖化を抑制! 現在の排出量と取り組むべきアクションを詳しく解説

CO2 削減

異常気象が頻発するなど、地球温暖化が深刻な問題となってきています。 この状況を招いている主な原因の一つが、二酸化炭素(CO2)の排出量の増加です。
そこでこの記事では現在のCO2排出量がどの程度なのかを把握したうえで、具体的なCO2の削減アクションを解説しています。

CO2排出量と削減量の現状

今、世界や日本のCO2排出量はどのような状況になっているのでしょうか。世界各国のCO2に対する方針とともに解説します。

世界のCO2排出量は増加傾向

私たちは日常生活の中で、必ずといっていいほどCO2を排出する行動に関わっています。CO2排出量は一つひとつの行動に対して排出係数を乗じることで計算され、世界の総CO2排出量は年間336億トン(2021年のデータ)です。約10年前の2013年は332億トンであり、実はなかなか削減できていない状況です。
今後はさらに大きな削減効果を求めて、新たな技術開発を含めた多くの取り組みが推進されていくでしょう。
日本のCO2排出量に関しては、以下のコラムで詳しく解説しています。

世界中でCO2削減方針を宣言

主要先進国を中心に多くの国々が、2050年頃を目標にCO2排出量をネットゼロ(カーボンニュートラルの達成)にする目標を掲げています。この大きな目標を達成するためには、政府や企業だけでは難しいことも事実。私たち一人ひとりが意識して行動を変容していくことが求められています。

CO2を削減するためのアクション

それでは、具体的にどのようなアクションを起こせばCO2を削減できるのでしょうか。今回は4つのアクションをピックアップしてみました。

エネルギー使用量を減らす

日本のCO2排出量のうち、約4割を発電所などのエネルギー転換部門が占めています。つまり、効率的にCO2排出量を減らすためには省エネルギーを推進していくことが大切です。電気の使用量自体を減らすことはもちろん、電力消費が少ない機器を導入するなどのアクションが求められています。

再生可能エネルギーを導入する

CO2排出量の多い化石エネルギーから、再生可能エネルギーに転換していくことも重要なアクションです。
再生可能エネルギーには、太陽光発電、水力発電、風力発電、バイオマス発電、地熱発電などがあります。発電技術の導入と聞くと、ハードルが高いイメージを持つかもしれません。しかし例えば、太陽光発電やバイオマス発電には小規模でも効率的に導入できる技術が存在しています。これらを積極的に導入していく方法もあるでしょう。

樹木を植える

CO2排出量を削減するだけではなく、CO2の吸収を促進する活動も重要なポイントです。樹木は光合成によって二酸化炭素(CO2)を吸収し、酸素(O2)と有機物を作り出します。樹木を広く植えることで、CO2吸収量を増やしていくことも並行して取り組んでいかなければなりません。

カーボンニュートラルに貢献する素材を採用する

我々の身の回りにあるプラスチック製品は主に石油資源から生産されています。石油資源は廃棄・焼却した場合に大気中にCO2を排出するため、大気中のCO2濃度が増加することに……。CO2の排出量と吸収量を均衡させるようなカーボンニュートラル素材や、CO2排出量を削減する素材を採用することで大気中のCO2濃度への影響を抑えることにつながります。

CO2排出量を減らす具体的な素材

それではどのような素材であればCO2排出量を減らすことにつながるのか、説明していきましょう。

バイオマス由来の素材

バイオマス由来の素材は生産される過程で大気中のCO2を取り込むため、カーボンニュートラルな素材です。
例えば、バイオマス由来のプラスチックはレジ袋や繊維素材として私たちの身の回りで活用されています。これらの製品には「バイオマスプラ識別表示」がつけられており、従来のプラスチックと見分けることができます。なお、バイオマスプラ識別表示を掲示できるのは、バイオマスプラスチック度が25%以上の製品のみです。

リサイクル素材

リサイクル素材とは、本来であれば廃棄される予定であった製品などを原料として再利用して作られた素材のことです。素材を生産する過程で新たな資源を使用しないため、CO2の排出量を削減できます。
なお「エコペット」も廃プラスチックをリサイクルしたポリエステル繊維です。廃棄されるはずだったペットボトルや衣料品などがマテリアルリサイクルやケミカルリサイクルの工程を経て「エコペット」に生まれ変わります。

まとめ

二酸化炭素(CO2)の排出量を削減するためには、さまざまな人の協力が不可欠です。一人ひとりでは小さなアクションだとしても、多くの人が取り組むことで大きな効果をあげることにつながります。
まずは、個人としては電気を小まめに消すこと、企業としてはカーボンニュートラルに貢献する素材を積極的に選ぶことなどの取り組みから始めてみてはいかがでしょうか。

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