サステナブルな社会実現のキーワード!「3R+Renewable」とは?

3R+Renewable

排出されるごみを減らすための取り組みとして「3R」は聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。最近では、「3R+Renewable」というキーワードも注目されてきています。どちらもサステナブルな社会を実現する上で非常に大切な取り組みです。

この記事では、「3R+Renewable」の定義や注目された背景、具体的なアクションについて解説します。

3R+Renewableとは?

「3R+Renewable」はまだまだ新しいキーワードのため、知らない人も多いはず。特に「Renewable」とはどういうことなのでしょうか。定義を詳しく説明します。

3R(スリーアール)はごみを減らす取り組み

ごみ問題は処分時や運送時の二酸化炭素の排出、自然界へのごみの流出など環境問題に密接に関わっています。「3R」とはリデュース(Reduce)、リユース(Reuse)、リサイクル(Recycle)のイニシャルを取った言葉。ごみをを減らすための重要な取り組みとして知られています。
「3R」の詳しい解説や具体的なアクションは以下のコラムでも紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

Renewable(リニューアブル)とは?

上記で解説した「3R」に続き、4つ目の「R」として「リニューアブル」が掲げられています。
「再生可能な」の意味のリニューアブルは、プラスチック製品を再生素材や再生可能資源に適切に切り替えることを指しています。再生素材とはリサイクルによって生まれ変わったプラスチック等であり、再生可能資源とは紙やバイオマスプラスチック等のこと。

「3R」の取り組みの中でごみを減らしながらも、素材自体をRenewableなものに切り替えることで環境負荷の大きい石油由来プラスチックの消費を抑制します。今までよりもさらに持続可能性を高める取り組みといえるでしょう。

3R+Renewableが生まれた背景

「3R+Renewable」のうち、特に「Renewable」はなぜ注目されているのでしょうか。その背景に迫ります。

プラスチックごみの現状

現在、世界中で1年間に排出されるプラスチックごみの量が3憶トンを超えている状況(2019年のデータ)です。日本だけを見ても、1年間に排出されるプラスチックごみの量は850万トン以上。今後も世界人口の増加に伴い、さらに排出量が増えていくことが予想されています。

プラスチックごみの現状は以下のコラムでも詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

プラ新法の制定

上記で説明したプラスチックごみの現状を踏まえて、日本では「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律(プラ新法)」が2022年4月1日に制定されました。同法律はプラスチックの資源循環を促進することが目的で、基本原則に「3R+Renewable」が掲げられています。

今までの3RにRenewableが加わることで、ごみを減らすだけでなく素材そのものを抜本的に変えていくことが盛り込まれました。サステナブルな社会を実現するために必要なアクションとして注目されています。

3R+の取り組み例

現在、「3R+Renewable」に対してどのような取り組みがなされているのでしょうか。私たちの身近にある代表的な例を2つご紹介しましょう。

バイオマスレジ袋

お店で買い物した時のレジ袋は簡単にもらったり、購入できたりする資材です。従来のレジ袋の場合、非常に気軽に石油資源を消費する選択をしてしまっているともいえます。

最近では、バイオマス由来のレジ袋を見る機会も増えたのではないでしょうか。レジ袋の端に「バイオマスマーク」がついていることが目印です。レジ袋という用途に変わりはないものの、再生可能な資源を利用している点で環境に配慮されています。

再生材を使用したペットボトル

今まではペットボトルも石油資源を原料にして製造されていました。しかし最近では、回収されたペットボトルを原料に新たなペットボトルを作る取り組みも進んでいます。資源循環が達成されている事例の一つといえるのではないでしょうか。

同じような取り組みとして、ファッション業界でもペットボトルや廃棄衣料などの繊維製品から新たに繊維を作るといった取り組みも進められており、今後の期待が集まっています。

まとめ

環境問題の原因となるごみ問題解決に向けて、「3R」でごみを減らし、資源を有効活用することが大切です。さらにRenewable(リニューアブル)により、素材そのものから環境に配慮していくことが求められています。

サステナブルな社会を実現するためには、私たち一人ひとりが新たな行動を起こしていくことが重要です。

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